昌子ファンの為のREIの掲示板 1857043

歌手・森昌子さんを愛している皆様、楽しい話題をお待ちしてます。どんどん書き込んでくださいね!
永遠の歌姫昌子ちゃんの想い出を語っていきましょう♪
「想い出そして未来へ・・・」  「気まぐれ日記2」   「昌子ファンの為のREIの掲示板過去ログ」


「哀愁海峡」

1:彼岸花 秋:

2021/07/26 (Mon) 01:00:59

私の好きな森昌子の‘もう1曲’—シリーズ9
<カバー曲3題—1>

昌子さんはカバー曲をたくさん録音していますね。
1975年の「森昌子十六歳の演歌」から始まって「…二十歳の演歌」まで演歌シリーズが5枚。1984年に「森昌子艶歌12」、1986年に「愛唱艶歌14」、それに「永遠の古賀メロディー(1980)」が加わって、主だったものでもアルバムが8枚もあり、その大半がカバー曲で占められています。
カバー曲は既にそのオリジナル曲がヒットしてよく知られた曲ですから、みなそれぞれに良さがあって楽しめます。あるいはこんな風にも言えます。私は昌子さんの歌に出会うまでの30年間ほどは歌謡曲から遠ざかっていましたので、曲名ぐらいは知っていても実際にその歌を聴いたことがなかったけれど、それらを昌子さんの声で聴いてみると、あゝ、流行った曲はいい曲だったんだなあということが分かってきて楽しくなります。昌子さんが唄うとみな名曲になるのです。
たくさんある‘私の好きなカバー曲’から3曲厳選して、私の感じる魅力を書いてみたいと思います。

「哀愁海峡」

西沢爽作詞  遠藤実作曲 小六禮次郎編曲
1976.7 アルバム「森昌子十七歳の演歌~別れの一本杉」所収

この歌は作りがとてもシンプルですね。しかもメロディが曲名通り哀愁をおびていて美しく、17歳の昌子さんが例の大きめのビブラートをたっぷり聴かせてくれるのがまた魅力です。
作詞の西沢爽氏は少し古いタイプの詩人です。歌詞の量が少なく、七七、七五調で4行づつきちんと整えられて古典的。その心も、あなたのためなら潔く身を引くけれど、わたしのことはいつまでも覚えていてほしい。あなたへの思いを捨てきれず未練残して海峡を越えていきます、それだけです。古い恋です。女も古い。演歌の定石通りに形式が整えられています。しかもメロディが美しい。哀愁をおびた緩やかな起伏で静かに進行します。もの哀しい赤い夕日の海峡が目に浮かぶようです。遠藤先生、達人ですねえ。

問題は昌子さんの歌です。いつものような冴えがありません。明るい輝きがありません。音程は正確なんだけど高い音が詰まっているように聴こえて伸びがありません。あまり興が乗らないまま歌っているように聴こえます。
ところが、ところがです。このいくつもの欠点ゆえに、なんとこの「哀愁海峡」が魅力的な歌に聴こえてくるではありませんか。
 
 まぶた閉じてもあなたが見える
 思い切れないその顔が         
 赤い夕日の哀愁海峡
 波を見つめて あゝ ゆくわたし

あなたを忘れることのできない哀しい女心を唄うのに、声に輝きが必要ですか。未練捨てきれずにいつまでもあなたの顔が浮かんでは消えて、自ずと声の張りがなくなりますよ。望みもないのにキラキラ夕焼け、波を見つめるほかに何が面白いというのか。
かくして、この一見不調のように聴こえる昌子さんの歌声が、哀しい女の別れの旅心を見事に表現していて、これは数あるカバー曲の中でも、とくに初期の名唱として記憶されるべき一曲だと私は思っています。
昌子さんの歌はときに、普通に唄っているだけなのに自然に悲しみが醸し出されてくることがあります。例えば五木さんのギター伴奏で歌っている「無縁坂」もそのひとつ。二十歳になる前のあの、少し大きめのビブラートが重要な要素かもしれません。
17歳にしてかくも美しく女の諦念を歌いあげる森昌子!
しみじみと飽きることなく何度繰り返し聴いたことでしょう。そしてこれからも……。
5:次郎 :

2021/07/31 (Sat) 10:22:25

彼岸花 秋さん、「月よりの使者」、「上海帰りのリル」のオリジナルはさすがに私は聞いてないですね。「湯の町エレジー」は近江敏郎さんの晩年にテレビで聞きました。晩年でも衰えない美声だったと記憶しています。
そういえば「湯の町エレジー」は昌子さんのお父さんの得意なレパートリーだったそうですね。昌子さんんもテレビで歌われたのを一度だけ聞いたことがあります。もうその音源はないかもしれませんが、見事に歌われていた記憶があります。
4:彼岸花 秋 :

2021/07/28 (Wed) 23:19:59

Shinanojiさん、次郎さん、返信ありがとうございました。
本欄では色々書き連ねましたが、要するに昌子さんの「哀愁海峡」は女の哀しみを十分に表現し得た大人の歌だということですね。
「月よりの使者」は70年前にオリジナルで親しんだ私にとっては、その竹山逸郎・藤原亮子盤が愛聴曲なので昌子さんの歌は少し幼く聞こえてしまいます。またその後、三浦洸一・香山美子盤も好ましい録音でした。ただ、昌子さんの録音は歌詞の3番が歌われているのが貴重ですね。SP時代には収録時間の関係で4番まで全部は入らなかったんです。

「月よりの使者」「湯の町エレジー」「上海帰りのリル」は私にとって歌謡曲の原体験です。私の‘音楽’はここからスタートしているのです。
3:次郎 :

2021/07/27 (Tue) 13:26:25

 「哀愁海峡」 、十七才の演歌の中では好きな曲でした。音楽的な詳しい分析は私にはできませんが、十七才の昌子さんが思う存分「演歌してる」という印象で、さらに唄としての完成度も高い(昌子さんがこの唄で表現した世界観に無理や破綻が無い)という印象を受けました。
 でも十七才の演歌の中で私が一番好きなのは「月よりの使者」です。清楚で澄んでいて、それでいて温かみもあって。
2:Shinanoji :

2021/07/27 (Tue) 11:53:40

「哀愁海峡」は、ファンになって間もなくしてYouTubeで聴きました。声だけ聴くと、17歳とは思えない大人っぽい発声です。扇ひろ子さんの持ち歌ですが、初めて聴く曲だったので新鮮で、その後いただいたCD で何度も聴いたものです。メロディが遠藤実さんらしい。メロディは違いますが、同じ遠藤実さん作曲の「哀愁出船」と物語が似ています(こちらの作詞者は別人)。

  • 名前: E-mail(省略可):
  • 画像:

Copyright © 1999- FC2, inc All Rights Reserved.